BOOK CLUB 海

千葉県発足の読書会です。現在はオンラインを中心に緩く~バラエティに~やっております。

オンライン読書会 ”日本の文学” 8/24日 20:30~

暫くお休みしていたオンライン読書会…久しぶりに開催いたします!

今回は「日本の文学」をテーマにたしました。日本の作家さんの作品からお好きな本をお選びいただき、ご紹介いただきたく願います♪

 
◆日時 8月24日 20:30 - 22:00 (1時間~1時間半程度) 

◆テーマ: 日本の文学

◆ツール: Skype 

◆お申し込みはTwitter DM、sh21058@gmail.com

 

Twitterアカウントはこちらです♪

BOOK CLUB 海(@bklgbookclub) / Twitter

twitter.com

Skype ID, 名前

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<開催手順>

☆開催前日までに、Skype ID、検索に必要なメールアドレスなどを主催者宛てにご連絡いただけますよう よろしくお願い申し上げます。または、上記Skypeへ直接ご連絡いただいても結構です♪

 

☆事前に参加者様全員をチャットグループに招待し、開催時刻になりましたら当方よりお電話いたします。 したがって、当日はただSkypeの前でお待ちいただくだけで大丈夫です。

 

<簡単な流れ>

お好きな本を5 ~10分程度で自由にご紹介いただき、紹介タイムの後にみなさんで感想を語り合います。 なんとか長く話そう、プレゼンを頑張ろう!…と気負う必要はまったくございません(^^) 参加いただい方同士が気軽に本を通じておしゃべりを楽しんでいただけること、新しい本との出会いを楽しんでいただけることを目的とさせていただいております。

Skypeのチャットボックスは、ご自身の企画や作品の告知、Twitter アカウントの紹介など…ぜひ自由にご活用いただければ幸いです。

 

是非お申し込みをお待ちしております。お気軽にお問い合わせの程よろしくお願い申し上げます。

オンライン読書会 ”Happy?!” 4/1日

春のオンライン読書会の開催案内です!

今回は春らしく…テーマを「幸せ」にいたしました。

あなたを幸せにしてくれること、幸せな気持ちになれた本、ちょっと硬派に幸福とは何か論じた本…幸せに関する本を、自由ににご紹介いただければ幸いです。簡単な概要は下記の通りです。

 


◆日時 4月1日 20:30 - 22:00 (1時間~1時間半程度) 

◆テーマ: Happy?! - 幸せについて - 

◆ツール: Skype 

◆お申し込みはTwitter DM、sh21058@gmail.com

 

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Skype ID, 名前

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<開催手順>

☆開催前日までに、Skype ID、検索に必要なメールアドレスなどを主催者宛てにご連絡いただけますよう よろしくお願い申し上げます。または、上記Skypeへ直接ご連絡いただいても結構です♪

 

☆事前に参加者様全員をチャットグループに招待し、開催時刻になりましたら当方よりお電話いたします。 したがって、当日はただSkypeの前でお待ちいただくだけで大丈夫です。

 

<簡単な流れ>

お好きな本を5 ~10分程度で自由にご紹介いただき、紹介タイムの後にみなさんで感想を語り合います。 なんとか長く話そう、プレゼンを頑張ろう!…と気負う必要はまったくございません(^^) 参加いただい方同士が気軽に本を通じておしゃべりを楽しんでいただけること、新しい本との出会いを楽しんでいただけることを目的とさせていただいております。

Skypeのチャットボックスは、ご自身の企画や作品の告知、Twitter アカウントの紹介など…ぜひ自由にご活用いただければ幸いです。

 

是非お申し込みをお待ちしております。お気軽にお問い合わせの程よろしくお願い申し上げます。

オンライン読書会 - VIVA 海外文学!- 2/24(水)

COVID-19の襲来依頼、田舎に引っ込んでテレワークに勤しみ、そうして年末年始も足早に静かに過ぎ…気づけば随分お久しぶりの投稿となってしまいました。なんとこの読書会もいつの間にか発足から1年という歳月が過ぎ…!兎に角2020年は飛ぶように過ぎていったなとしみじみ感じます。

 

ありがたいことに本当に素敵な出会いと時間に恵まれた2020年の読書会でした。

振り返りの記事はまた近日別途掲載しますので、詳細は後日とさせていただきますが、2020年度に本読書会に参加くださった皆様、誠にありがとうございました!

 

さて、下記にて次回のオンライン読書会をご案内いたします。

 


◆日時 2月24日 20:30 - 22:00 (1時間~1時間半程度) 

◆テーマ: VIVA 海外文学!

◆ツール: Skype 

◆お申し込みはTwitter DM、sh21058@gmail.com

 

(1)Skypeアカウントを作成し、サインインができるかご確認をお願いいたします。

(2)友達検索の為、スカイプ名、メールアドレス、スカイプID...いずれかを事前にご連絡いただけますようお願いいたします。 当日ご連絡できるようにさせていただきます。

(3)当日開始1~2分前にサインインしてお待ちください。お時間になりましたら通話にてご連絡いたします。通話ボタンは押さずにそのままお待ちくださいね!☆

 

★簡単な流れ★

お好きな本を5 to 10分程度で自由にご紹介いただき、紹介タイムの後にみなさんで感想を語り合います。 なんとか長く話そう、プレゼンを頑張ろう!…と気負う必要はまったくございません(^^) 参加いただい方同士が気軽に本を通じておしゃべりを楽しんでいただけること、新しい本との出会いを楽しんでいただけることを目的とさせていただいております。 

お気軽に申し込みいただければ幸いです!宜しくお願いいたします。

オンライン読書会につきまして - 次回6/26日より -

開催レポート以外の記事を投稿するのは初めてで、少々緊張しております。

 

COVID-19が猛威をふるい始めて以来、あっという間に季節が2つ、3つと過ぎ去ろうとしております。参加者様に支えられて第4回の対面型読書会を控えていたその矢先、緊急事態宣言が発令される運びとなりました。

 

以降、たくのむという無料・登録不要のアプリを使って2回ほどオンライン読書会に挑戦させていただきました。まだまだWeb周りのことに精通していない素人であるということもあり、今後の開催にまったく不安がない!…といえば嘘ではありますが、それ以上に距離や時間の壁を超えるオンライン読書会に可能性を感じ、是非定期的な開催に挑戦したく思っております。

 

下記に主催者のSkype情報を記載いたしますので、参加を検討されている方もそうでない方も、お気軽にお問合せいただけると嬉しいです(*^▽^*)

 

読書会ってどんな雰囲気?こんなことやってみたいな、あの本面白かったよ!実はオーディオブックで・点字で読んだ本を紹介したいんだけど…

等など、開催中の会に縛られないメッセージも大歓迎です。

 

※業務スケジュール、出張等などの事情により、返信まで数日お時間をいただいてしまう場合もあるかも知れません。恐れ入りますが宜しくお願いいたします。

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さて、そんなこんなで、6月26日に自由紹介型の読書会をSkypeにて開催させていただきますので告知いたします!

 



◆日時 6月26日 20:00 - 21:30 

◆テーマ: 自由紹介型

◆ツール: Skype

 

(1)アカウントを作成し、サインインができるかご確認をお願いいたします。

 

(2)検索の為、スカイプ名、メールアドレス、スカイプID...いずれかを事前にご連絡いただけますようお願いいたします。 当日ご連絡できるようにさせていただきます。

スカイプから直接ご連絡いただいてもOKです!

 

(3)当日開始1~2分前にサインインしてお待ちください。お時間になりましたら通話にてご連絡いたします。

 

★簡単な流れ★

お好きな本を5 to 10分程度で自由にご紹介いただき、紹介タイムの後にみなさんで感想を語り合います。 なんとか長く話そう、プレゼンを頑張ろう!…と気負う必要はまったくございません(^^) 参加いただい方同士が気軽に本を通じておしゃべりを楽しんでいただけること、新しい本との出会いを楽しんでいただけることを目的とさせていただいております。 ※何冊ご紹介いただいても構いません!

 

宜しくお願いいたします。

【第3回】ブクラゴ読書会 私達がその涙を止めるにはレポート

三回目にして、少しだけやりたかったことに踏み込んだ、変わったテーマを設けての紹介型読書会を開催いたしました。申し込みがあるかかなり不安な中でしたが、お陰様で満席となり、紹介いただいた本もダイレクトに悲しみを取り上げたものではなく、非常にカラフルでした。また、話が四方八方に飛ぶ大盛り上がりの会となりました。みなさま本当に素敵な時間をありがとうございました!

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■2020年2月15日

参加者様: 7名(男性3名,女性4名)

テーマ:私達がその涙を止めるには(紹介型)

 

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本の紹介

「ゆめくい小人」作:エンデ/絵:アンネゲルト

エンデがストーリーを書いたという素敵な絵本をご紹介いただきました。

まどろみの国に住む人々は眠ることが仕事。そんな国のお姫様が寝付けなくなってしまい、悪夢を見るようになってしまいます。王様は姫を救うために旅にでるのですが、姫の不眠はなかなか治りません。しかし最後は夢を食べる小人に出会い、みんなで小人を呼び寄せる呪文を唱えーーーー。「きれいでやさしいゆめはたべずにのこしておいてくれ」というセリフが本の中で登場するそうなのですが、お互いへの優しさすら忘れそうなほどに押し込められている現代人には(睡眠も足りてない人が大いに違いない!)休むことを思い出させてくれそうな、素敵なダークメルヘンでした。

 

 

ドクトル・ジバゴ」ボリス・パステルナーク

ロシア革命という一大危機の中を生きる、愛、欲望に忠実に自由を愛して生きるロマンティックな人々の物語。激動の時代の中を生きる医師ジバゴはラーラという女性に恋し、最後は孤独のなかで詩を書き本書のなかにそれが掲載されている…というかなりユニークな構成。映画も有名だそうで、見たことのある方もいらっしゃいました。紹介者様は悩んだ若いころに小説に没頭し、兎に角長い小説を好んで読まれていたという思い出があるそうです。かの有名な戦争と平和も読まれたとか。ドストエフスキーは読めるけれど戦争と平和は…などなど、(笑)本好き同士で盛り上がりました。誠に残念ながら手軽には手に入らなくなってしまった本のようなので、神保町へGOですね。

 

荘子 古代中国の実存主義福永光司

紀元前四世紀の思想家荘子は今から2300年以上前に個人の主体性の重きを説いた思想家です。欲に果てはなく、価値観は己が定めるものーーーと絶対評価を極めた人間を「至人」と呼んだそうです。そうとなれば世俗の一切に惑わされないわけで、なるほど涙など止まってしまうというわけですね!2300年前にこのような思想が生まれていたことに驚きます。私達人間はそれからウン千年の間に何をやっていたのか…考えさせられます。ちなみに紹介者様は堀江貴文氏が至人なのではないかとおっしゃっており、興味深かったです。

 

「自分を休ませる練習」矢作直樹

食べるときは食べる。歩くときは歩く。今一瞬の目の前のことに集中することは実はとても難しい。疲れているときほどマインドフルに、ていねいに、と優しく対処法を教えてくれる本だそうです。普段食事をとるときに集中していることって滅多にありませんよね。歩くときも、大抵はぼけーっと別のことを考えてしまいます。きりきりと仕事の計画をしていたり、あまり楽しいことは考えていない人が多いかも知れません。本書は医師が書いた「頑張りすぎてしまう人」への本とのこと。疲れた時に読んで落ち着きたいですね。

 

 「脱出記 シベリアからインドまで歩いた男たち」スラヴォミール・ラウイッツ

スパイ容疑で逮捕されたポーランドの軍人がシベリアから脱獄して遂には異国へ逃れる、感動のハートフルストーリーです。徒歩で砂漠を超えたり、極寒、飢え、登山とありとあらゆる試練を乗り越えてインドへと逃れます。驚愕のノンフィクション…かと思いきや、この本を読んで何故涙が止まるのかというと…「実はこの本はフィクションだからです!」と素晴らしい落ちが待っていました。フィクションとして読んでも面白い大冒険劇ですね。

 

 

 「空が青いから白を選んだのです 奈良少年刑務所詩集」寮美千子

罪を犯した少年たちにとって、刑務所は社会の荒波から身を守る防波堤。ある作家さんんが情操教育の一環として少年たちに詩を書かせる授業を行います。言葉を拾ってもらえなかった少年たちが少しずつ言葉を受け止められる経験をしていく。紹介者様が実際に紹介してくれた詩は凄く優しく母を思う内容で、もしも誰かがもっと早く彼を見つけて受け止めていたら…と、そんな気持ちにならずにはいられませんでした。自分の思いや言葉を受け止め合える場所は大切だと、読書会に通じるね、という話が出たのも印象的でした。

 

 

~主催者の紹介本~

テヘランでロリータを読む」ナフィーシー

欧米で教育を受けた著者は大学教授。スカーフの着用を拒否したことから大学を追われることになります。ありとあらゆる翻訳文学が禁じられた革命のイランで、熱心な女性生徒たちだけを集めて彼女は秘密裏に読書会を開きます。テヘランでロリータを読むというタイトルがすべてを語っていると思うのですが、ナボコフのロリータという不良の文学を宗教的な制約が多く女性差別が横行する土地で読む。そういう魂と知性の反抗の話です。最後には主催者同様にアメリカへ脱出してしまう生徒たち。やはり西洋へ逃げ出すしかないのか、と悲しみを誘います。

 

「破戒」島崎藤村

部落出身の評判の良い教師である主人公は、出自を隠して日々を虞ながら生きています。誠実な恋もすれば、生徒に慕われる人生を真面目に生きている。それでも彼にとってすべての栄光は砂上の楼閣です。出自が暴かれれば途端に「村人」たちからの天誅が下ります。そして遂に彼は彼の成功に嫉妬した同僚に出自を暴かれアメリカへ…。

そもそも部落と政府の間にはそれなりに濃いつながりがあって、部落で暮らす人々にはそれぞれ大切な責務があったようですね。ましてや、選びようのなかった出自。ただそれだけを理由にした「天誅」とは、そもそも何様が下すものでしょうか。異分子を村八分にする人々にその権利は勿論、整合性があるとすら、私には決して思えません。日本人の闇を描いた佳作です。

 

 

 

それぞれのキーワードから話がぐんぐん広がっていく、とても楽しい会でした。涙をテーマにしてこのような出会い、語りが生まれるとは思わず、みなさまひとりひとりのキャラクター、個性が集まることで化学反応が起きる読書会の魅力を再認いたしました。 ご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました!

 

【第二回】ブクラゴ読書会 レポート

思い切って実験的にファミレスで開催した初回とは変わって、いよいよ本式にカフェ&バーレストランでの開催となりました。合計7名での開催となり、バラエティに本をご紹介いただきました!そして、今回は「みんなのニガテ」について考える、言及するというブクラゴ読書会発足時の願いにほんの少し触れた時間で…下に楽しくレポートさせていただきます。

 

■2020年1月26日(日)

参加者様: 6名(男性2名,女性4名)

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本の紹介

「スロウ・ハイツの神様」 辻村深月

人気脚本家がオーナーを務めるアパートに集うのはクリエイターの卵たち。ある日そこに新住人がやってきて、一通の郵便が届く。そこからミステリーが始まります。

登場人物のキャラクター描写が豊富で、複線を巧みに張り巡らせて、下巻で一気に回収する!という気持ちの良いお話で、キャラクターの魅力や温かさを感じ取れるところが推しポイントとのこと…夢中で読んでしまいそうですね!

 

ナ・バ・テア森博嗣

Non but air- 空しかない、彼等には空を飛ぶしかない!というストーリーに沿ったお名前がつけられた本。戦争は日常で人々の手段ではなく最早目的になっている世界で、飛行機・空を飛ぶことは子供たちの至上の憧れ。戦争をテーマにせずに人間にフォーカスを当てているところに個性が光っていて素敵な物語とのことでした。余談ながら、紀元前2世紀にキャラバン貿易で栄えた国が遥か中東にあったそう…この物語のスケールに合わせて、作者様はかつて交易栄えた国とあったお名前をつけたのかな、なんて思いましたが、Non but airという言葉が背景にあったのですね。 森博嗣さんの世界観に惹かれてきます。

 

「受けてみた フィンランドの教育」実川真由、実川元子

世界有数の先進国、水平社会として知られる北欧の一国、フィンランドの教育について紹介していただきました。フィンランドの教育では論述が主流で、理系の分野でもエッセイを書かせるとのこと。留年は普通、「〇才までに〇をしているのが普通」といった規格ルートがあまり無い社会なのだそうです。若者たちがギャップイヤーをとって進学や就職前に好きなことをするというのも素敵ですよね。是非良好・勉強に訪れたいですね~。

 

「スワン」 呉勝浩

巨大モールで引き起こされた陰惨な銃殺事件。犯人は自殺し人の心は悲しみに取り残されたまま。実に面白いことに、本書はレヴューの採点が高得点と低得点にはっきりわかれているのだそう!生き残った十代の女性は被害者として世間の同情と注目を集めますが、「犯人に引き金をひく相手を選ばされ」たことを週刊誌にリークされたことからあっという間に世間のバッシング対象になります。死が目前にある極限状態で犯人から共犯関係を脅迫されることの残酷さ。コロンバイン高校での銃殺事件(キスも知らない17歳が銃の撃ち方は知っている)を基にした映画エレファントが作中で度々登場するそうです。一緒に味わい、考えてみたいですね。

 

「より少ない生き方 ものを手放して豊かになる」 ジョシュア・ベッカー

マインドフルネス、ミニマリズムという言葉は昨今非常に注目を浴びており、情報疲れの現代人の注目の的です。著者はそのミニマリズムの潮流を担った牧師であり、アメリカ人とのこと!(知りませんでした)何に自分のリソースを割くか厳選することで、家族等自分の本当の価値観にあった大切なものにエネルギーを、強いては人生を注ぐことができる。とても耳が痛い大切なお話でした。

 

「螢・納屋を焼く」村上春樹

韓国で映画化された名短編とのことで、社会から一枚浮いたような儚いモデルの女性を巡る二人の男性を主人公にお話は進みます。ささやかな収入で暮らす女性と邂逅した村上春樹を投影したと思わしき主人公と、外国人の男性。ある日彼女はアフリカへ消え、友人の外国人男性が帰国します。何をしていたのか尋ねる主人公に彼は「納屋を焼いていたんだ」と答えるーそして二度と彼女は現れないー。

 

実は紹介者様は村上春樹がニガテで、それは何故だろう?と考えて本書を手にとった結果、ご自身の中で理由が分かったとのこと!それは、「焼き捨てられた納屋」は彼の中の女性像の象徴なのではないか?というとても興味深い問いかけでした。本書を未読だった私は、これまでに読んだ村上春樹の著作に「線の細い浮世離れした男の子」と「それを無条件に受け止めて性的関係をもつ女性」が登場したことから、「納屋は主人公の男の子たちが帰れるHomeの意味かと思いました」と言ったのですが、納屋は安易に焼き捨てられるだけの存在として登場するとのこと…少し怖いですよね。

 

普段、ニガテについて触れることって少し躊躇われませんか?

 

けれど私はそういう切込みづらい話題にもみなさんにどんどん触れていただけたら幸せだなぁ、と思っています。何故ならご自身のニガテについて問いかけて理由を真剣に分析する姿勢は、偏見と怒りがつめこまれただけの所謂「ヘイトスピーチ」「disrespect」から最も遠い行為なのではないか?と考えるからです。

 

例えば私がバスケットボールがニガテでも、それはバスケットボール選手を軽蔑することと直結しませんよね。そういう思いなのです。だから今回、思い切ってみなさんにもニガテを聞いてみました。もしかして私の質問にちょっとびっくりして嫌な気持ちになった方もいらっしゃるかも知れません…!兼ね合いは難しいです。思いやりfirstで頑張ります。(笑)

 

 

~主催者の本~

「くらやみの速さはどれくらい」エリザベス・ムーン

幼児期における自閉症の治療が可能になった近未来での最後の「自閉症」。ルーは大企業で働く不思議な中年の男性です。彼の感性は細やかで、時にエキセントリックで、ただうるさい音を聞いて生きているというだけでも膨大な努力を要します。

しかし、彼の務める大企業がある日「成人の自閉症を治す」方法を開発し、彼はその実験台となります。「ノーマル」になった彼の雄弁さが、今はもう消えてしまった自閉症のルーへのあこがれを誘う最後。幸せはなんでしょうか?ルーは、幸せになったのでしょうか?

 

 

 

今回のブクラゴ読書会はそんなちょっぴり突っ込んだ話もできて楽しい紹介をシェアさせていただけた会でした。参加者のみなさま、優しい時間を誠にありがとうございました!

【第一回】ブクラゴ読書会 レポート

朝の9時。まだ静かなファミリーレストランにて、第一回の読書会を開催いたしました。男性3名様が参加下さり、各自持ち寄った本を紹介し合い、お喋りいたしました。

おっとっと、もう二か月前?!

随分時間が経ってしまいましたが、ささやかなレポートを綴りました。

 

■2019年12月21日 (土) 

参加者様:3名 (男性)

 

 

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ご紹介いただいた本

「全てがFになる」「彼女は一人で歩くのか」 森博嗣

大学教授を主人公に先端的な技術や哲学的な会話を盛り込んだミステリーを書かれるという森博嗣さんの本をご紹介いただきました。なんと森氏の著作を揃えて何度も読み込んでらっしゃるという参加者様。「すべてはFになる」は多作の森氏の入門的な一冊になるだろうと伺いました。「彼女は一人で歩くのか」は、200年後の人類をリアルに描き現代的なジェンダーの問題も盛り込んでいるとのことで、薄手の本ながら肉厚な印象を受けました。

 

「心を整える」 長谷部誠

 

サッカーが大好きだという参加者様より「年に一度は必ず読む大切な本」とご紹介いただきました。目の前に集中して直前のことは一切考えない、「蜂は暗いところでしか蜜を作らない」と静謐な孤独の時間に価値を認める姿勢、状況に応じて役割を見出す長谷部選手のマインド・マネジメントを知ることのできる貴重な一冊でした。

 

ライオンのおやつ 小川糸

主人公は三十代の癌の女性。瀬戸内のホスピスにて、病気・死への悲嘆と受容を繰り返すように生を全うする姿、「最後のおやつ」をいただいて優しく生を終えていく姿…非常に感動的な作品だそうです。作者の母が癌を抱えて死を恐れていたことから、死と向き合える作品を作ったそうです。開催中に印象的だったことは、みなさんと「最後に食べたいものは何か」お話ししたことです。ある方はやはり自分の人生のストーリーを重視した選択をするだろうとおっしゃり、十代の男性は「特別のものではない、普通の定食が食べたい (自分の人生はこれだった、とひとつに縛りたくない)」とおっしゃっていたことです。

 

 

***蛇足 主催者の紹介本コーナー***

「春駒日記」森光子

十代で吉原へ売られて命からがら逃げだした女性の実話です。

文学が大好きだった森さんは人目から隠れるようにしのぎを削って本を読み、日記を綴りました。天が彼女に言葉の才を与え、後世に事実を伝えることを使命としたのかと思えるほど美しく鮮明な文章。揺らぐ心。お薦めです。個人的には「不器量で嘘をつかない」彼女を頼った客たちが絶えなかったことも印象的、そして百年前から「クソ客」の存在は変わらないという点がありとあらゆる意味で泣けました。

 

「文学効能辞典」 エラ・バーザード、スーザン・エルダキン

この本はあなたのありとあらゆる状態について処方箋を提供します。しかしその薬は「小説」です!死ぬのが怖いとき、離婚したとき、月曜の朝が怖いとき、復讐したいとき…学生時代に読書会を開いていた二人が大人になって編纂したこの本のなかでは、どんな小説が処方箋になっているでしょう?覗いてみてください。

 

 

 

たまに松戸駅にあるファミリーレストランに足を運ぶと、静かで優しい時間が流れていました。本を開く人、仕事をする人…。まだ開催場所が決まっていなかった際に「この空間でなら小さな読書会ができるかも知れない!」と、実験的に思い切って開催したこの第一回。優しい参加者様たちと和やかに本の話をすることができて、お陰様で良い時間となりました。ご参加いただき、誠にありがとうございました!